事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

法的規制について(当該リスクの重要性:低)

背景 当社グループでは会社法をはじめ、食品安全基本法、食品衛生法、農林物資の規格化等に関する法律(JAS法)、独占禁止法、不正競争防止法、大規模小売店舗立地法、容器包装リサイクル法、製造物責任法(PL法)など様々な法的規制の適用を受けております。
リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
法的規制により、当社グループの事業活動にも一定の制限が生じております。また、将来にわたって営業を継続するためには、関連法令の改正等へ柔軟かつ迅速に対応する必要があり、相応の対応コストが発生する可能性があります。万が一、監督官庁等から、当社グループの事業活動に違法性の指摘があった場合には、当該事業会社、店舗及び事業所の営業に影響を受けることも考えられます。この場合には、お客様並びにお取引先様からの社会的信用を失い、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期
及び可能性の程度
現状においては、営業活動に重大な影響をもたらす法令改正等は公表されておらず、また、将来において当社の事業活動が法令等に抵触する可能性を疑わせる事象は発生しておりません。したがって、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えておりますが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。
当該リスクへの対応策 当社グループにおいては、事業活動に関わる法令等の遵守を促進し、万全を期しております。関係諸法令に関する講習の受講や、業界団体を通じた情報収集に努めるほか、社内ではグループ総務部が中心となってリスク管理を行い、各事業会社においてマニュアルの作成及び従業員への教育を行っております。また、顧問弁護士とも連携を深め、法務リスクへの対応に努めております。今後も、リスクマネジメントなどのガバナンス体制の強化については、当社の第2次中期経営計画(2022年2月期から)の中で取り組んでいく所存であります。

競争激化について(当該リスクの重要性:高)

背景 当社グループが事業を行っている地域では、食品スーパーマーケットを展開する大手チェーン、リージョナルチェーン、地元有力企業に加え、ディスカウントストア、ドラッグストア、コンビニエンスストア、EC事業者など業態を超えた競合が激化しております。
リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
当社グループの商圏内に競合する店舗が出店した場合には、既存店の収益減少など、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期
及び可能性の程度
今後も商圏内に競合店の出店が多数計画されており、当該リスクは将来にかけて断続的に発現するものと考えられます。一部では、現在も影響が表れているものと見られ、今後も顕在化する可能性は極めて高いものと考えられます。
当該リスクへの対応策 当社グループでは、競合激化に伴うリスクを優先的に対処すべき課題として認識しており、当社の第2次中期経営計画(2022年2月期から)においても、成長戦略として新規出店及び既存店の計画的改装によるシェア拡大等、収益力強化のための方針を策定しております。また、競合店に対抗する差別化戦略として、店舗サービスの充実やこだわりの商品の導入等を計画、実施しております。

地震、台風などの災害について(当該リスクの重要性:中)

背景 近年、日本全国において自然災害が頻発し、その被害はますます激甚化しております。とりわけ、当社グループの主な出店エリアである九州地方は、全国的にも台風や集中豪雨の多い地域であるといわれ、河川の氾濫、高潮被害、土砂災害等の自然災害の多発する地域でもあります。当社グループは過去に何度も台風・集中豪雨の被害に遭い、商品の滅失、店舗・施設の破損が生じました。また、地震により被害を受けた際には、広域にわたり複数の店舗が営業できない状態がありました。
リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
地震や台風などの大きな災害が発生した場合には、店舗設備の破損、停電等のシステムダウンにより、営業を継続できなくなる可能性があります。また、物流網の遮断等により仕入計画に支障をきたす恐れがあります。この場合、被災店舗の収益の減少、復旧費用の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期
及び可能性の程度
台風や豪雨は初夏から晩秋にかけて発生しやすいことから、例年この時期には一層の警戒を強めております。しかしながら、これらを含む自然災害の発生の時期や発生地域、被害の程度を予測することは極めて困難であります。ただし、当社グループの出店エリアにおいて過去に被災の前例もあることから、当該リスクは相当程度起こりうるものと認識し、有事の際に備えた対策は常時必要であると考えております。
当該リスクへの対応策 当社グループでは、災害発生時には各事業会社の総務部、店舗運営部を中心に、被害状況の把握や店舗への対応指示を行っております。今後は、より一層具体的な事業継続計画を策定し、想定される様々なシナリオを基に、対応策を精緻に構築してまいります。

金利変動及び金融市場の変化について(当該リスクの重要性:中)

背景 当社グループの資金の一部は、銀行借入れ等の有利子負債によるものであり、当社グループの有利子負債残高は2021年2月28日現在で149億19百万円、連結総資産に占める有利子負債依存度は13.0%であります。これらは金利等の変動リスクに晒されております。
リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
今後、景気後退、市況の悪化や、当社グループの事業見通しの悪化や信用力の低下等が生じた場合、資金調達において困難が生じる可能性があります。また、今後金利が上昇する場合には、借入コストが当社グループの経営を圧迫し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期
及び可能性の程度
新型コロナウイルス感染症拡大による景気後退や金融市場への影響が懸念され、長期的な見通しは不透明であります。当該リスクがただちに当社グループの財政状態へ重大な影響をもたらすことは現状想定しておりませんが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。
当該リスクへの対応策 当社グループは、銀行借入金等の削減に向け様々な取り組みを行ってまいりました。また、第2次中期経営計画(2022年2月期~)においては、財務基盤の強化を図るとともに、今後の業容拡大を見据え、社債の発行など資金調達の多様化についても検討を進めております。

食品の安全性について(当該リスクの重要性:低)

背景 当社グループでは、店舗及びプロセスセンターにおいて、食品の製造・加工・販売を行っており、食品衛生法の規制を受けております。今後は改正食品衛生法に基づき、HACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられるなど、食品の安全性確保については、これまでに加えますますの食品事業者の努力が求められております。
リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
万が一、食中毒の発生や異物混入など、当社グループの提供する食品の安全性や品質に対する消費者の信頼が何らかの理由で低下した場合、生鮮食品をはじめ食品部門の売上が低下する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期
及び可能性の程度
食品の加工作業中の毛髪の混入等、軽微なものについては、例年、数件発生しておりますが、現在のところ、消費者にとって重大な健康被害をもたらす事案については発生しておりません。食品の安全管理体制は良好に機能しているものと判断しており、リスクが顕在化する可能性は低いと考えておりますが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。
当該リスクへの対応策 当社グループでは、商品部において、衛生管理マニュアルを作成し、従業員への教育を行っております。また、HACCP導入プロジェクトチームを組成し、策定した導入スケジュールに沿って、店舗衛生管理計画及び作業マニュアルの作成を行うほか、従業員への周知を図りました。2020年10月より稼働いたしましたプロセスセンターにおいては、最新の設備を導入し、原料の入荷から商品の加工、センターから各店舗への輸送に至る全ての工程において温度・衛生管理を一元的に行い、より安全で安心な商品をお届けできる体制を構築いたしました。

個人情報の取り扱いについて(当該リスクの重要性:低)

背景 当社グループには、カード会員の個人情報を有している事業会社があります。このほか、当社グループには、不動産業や保険代理業、商品の受注業務を行う事業会社があり、多くの顧客の個人情報を取り扱っております。
リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
今後、当社グループ内部の管理上の問題や、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス等により情報漏洩が発生した場合には、当社グループの社会的信用や企業イメージを著しく損なう恐れがあります。また、これを起因とする収益の減少や、損害賠償の発生により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期
及び可能性の程度
現状においては、個人情報管理の体制は良好に機能しており、また、将来において情報漏洩の可能性を疑わせる事象は発生しておりません。したがって、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えておりますが、国内外において情報セキュリティに関する事件・事故が多数発生していることから、当社グループにおいても、当該リスクに対する警戒意識を高く保ち、対策に努めております。
当該リスクへの対応策 当社および当該事業会社では、個人情報を保護するため、個人情報保護委員会を設置しております。また、個人情報保護規程や個人情報漏洩時対応マニュアルなどの情報管理規程を体系的に整備し、これらに基づいて慎重かつ適切な個人情報の管理を行っております。

保有資産の減損等について(当該リスクの重要性:中)

背景 当社グループは、店舗・土地等の有形固定資産やのれん・有価証券等多くの資産を保有しており、減損会計を適用しております。
リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
店舗の収益性が悪化した場合や保有資産の市場価格等が著しく下落した場合は減損損失を計上する可能性があり、この場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスクが顕在化する時期
及び可能性の程度
当連結会計年度において、当社グループでは有形固定資産に係る減損損失11億76百万円、有価証券の減損として投資有価証券評価損3億72百万円を計上しております。今後も当社グループにおける収益性の悪化や、不動産・金融市場の変化等により、これら減損損失の計上の可能性は相当程度あるものと考えられます。
当該リスクへの対応策 当社グループでは、保有する有形固定資産や有価証券等の資産価値を定期的に確認し、減損の兆候を把握することとしております。また、営業店舗の損益を細かく確認し、収益性の低下が見られる店舗には、収益改善のため個別の対策を計画・実施しております。

なお、当連結会計年度において新たに認識した事業等のリスクは、次のとおりであります。

新型コロナウイルス感染症について(当該リスクの重要性:高)

新型コロナウイルス感染症につきましては、その世界的なパンデミックにより、グローバルな生産活動及び経済活動に大きな影響を及ぼしております。国内においても、レジャーや外食を中心としたサービス消費の需要が消失したほか、消費者の生活様式及び購買行動にも大きな変化をもたらしました。当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染症のもたらすリスクの重要性は高いものと判断しております。

当社グループでは、当感染症に関する各店舗の状況把握や対策の考案、管理の徹底を目的とし、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置いたしました。各事業会社の総務部が中心となり、コロナ禍における対応・対策の検討、マニュアルの作成や各店舗・各部署への指示を行っております。新型コロナウイルス感染症拡大の状況を含む各事業会社における営業活動については、各事業会社から当社の経営会議及び取締役会へ報告されております。

当社グループは、当感染症の拡大に伴う事業上のリスクを次のとおり認識しております。なお、当社グループでは、スーパーマーケット事業、ディスカウントストア事業、その他事業を営んでおりますが、いずれも顧客来店型の販売・サービスを行っており、事業上のリスクの所在については、どの事業セグメントにおいても概ね共通のものであると判断しております。

店舗内部で発生するリスク

リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
店内での混雑、対面での接客、従業員同士の接触などが、密閉・密集・密接の「三密」の状況を生み、感染症拡大の要因となる恐れがあります。万が一、従業員の集団感染が発生した場合には、店舗の休業による収益の減少のほか、店内の除菌消毒等、安全な営業体制を再構築するための対応コストが発生する可能性があります。
当該リスクへの対応策 当社グループでは新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、店内のアルコール消毒、従業員の検温及びマスクの着用、飛沫防止シールドの設置、イートインコーナーの一部閉鎖など、様々な対策を行いながら営業を継続しております。また、店内の混雑を招くおそれがあることから当連結会計年度において一時チラシ販促の自粛を行い、お客様に対してもソーシャルディスタンスの確保を呼びかけました。このほか、バラ販売や試食販売など、衛生上の懸念がある販売方法については現在中止しております。

店舗の周辺地域で発生するリスク

リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
店舗の周辺地域で爆発的な感染者数増加が発生すると、当該エリアの緊張感が高まり、政府や自治体からの外出自粛要請等も一層強まることが想定されます。この場合、当該エリアの店舗では、客数の減少に伴う収益の減少が起こる可能性があります。当社グループでは、政令指定都市にも多数店舗を展開しておりますが、これら都市部では感染者の増加数が多く、内食需要増加に伴うプラスの効果も大きい反面、リスクも相応に大きい地域であると考えます。また、現在では地方においても、変異株拡大の影響によりリスクは漸次増大しており、当社グループが出店を行うどのエリアにおいても油断のできない状況であると認識しております。また、感染症に対する漠然とした不安感から生じる風説や流布が消費者の心理や行動に影響をもたらすこともあり、正当な根拠の有無に関わらず、当社グループの店舗に対して何らかの不信感が生じた場合には、当該店舗の客数及び売上高に影響を及ぼす可能性もあります。
当該リスクへの対応策 一時的な客数の減少に対しては、魅力的な商品展開により客単価の向上を図ることで売上高の確保に努めてまいります。また、長期的な観点で、多くのお客様に支持いただける安心安全な店舗体制の確立と、ストアロイヤリティの向上を目指してまいります。

従業員の周辺コミュニティで発生するリスク

リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
当社グループの店舗の従業員は、正規社員のほかパートタイマーやアルバイトも多く、従業員それぞれが家庭や学校、その他コミュニティにおいて様々な人的繋がりを持っています。従業員の感染リスクは職場内のみならず、あらゆる場面に存在しております。また、従業員本人が感染した場合に限らず、本人の同居家族など身の回りに感染者が発生した場合にも、保健所の指示に従い、必要な期間自宅待機の措置を取ることがあります。このほか、子どもが通学する学校で集団感染が発生した場合など、状況により急遽休暇が必要となる従業員もおり、様々な事由によって突発的な人員不足発生する可能性があります。
当該リスクへの対応策 当社グループでは、各事業会社において、従業員から感染者又は感染者の濃厚接触者が発生した場合の対応マニュアルを策定しております。感染者等が確認された場合には、保健所から指示を受けるとともに、新型コロナウイルス感染症対策本部を招集し、速やかに取るべき措置を決定し、影響を最小限に留めるよう努めることとしております。
また、感染者及び濃厚接触者の出勤停止など様々な事由により欠員が生じ、通常の業務の継続が困難な場合には、通常の業務の中から優先的に継続させるべき重要業務を絞り込み、重要業務を継続するために必要となる人員応援体制を構築したうえで、これを実施することとしております。

本社・プロセスセンターで発生するリスク

リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
当社グループが擁する店舗・事業所のうち、当社、子会社の管理本部並びに営業本部、プロセスセンターは、当社グループの事業において極めて重要な拠点として機能しており、これらが機能不全に陥った場合には、指示命令系統の混乱、商品供給の停止など、当社グループの事業に及ぼす影響は極めて重大なものとなる見込みであります。
当該リスクへの対応策 本社・プロセスセンターにおいても店舗同様、従業員の出勤時の検温、マスクの着用、手指の除菌消毒等を推奨し、感染症拡大防止対策を徹底しております。また、お取引先様等ご来社される皆様にも同様に入館前の検温をお願いし、発熱などの症状がある方には入館をご遠慮いただくなど、当社グループの感染症拡大防止対策にご理解とご協力を賜っております。出張の可否、会議の実施等については、新型コロナウイルス感染症対策本部が決定した指針に沿って判断し、Web会議システム等の代替的手段の積極的な利用を推進しております。
また、本部業務継続のため、想定される様々なシナリオに基づき、各部署において優先すべき重要業務を選定し、重要業務継続のための業務マニュアルを作成するほか、緊急時における在宅勤務体制・情報共有体制・人員融通体制を整備しております。

サプライチェーンで発生するリスク

リスクの内容
及び顕在化した場合の影響
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、各産業において生産体制、物流、人の移動の制限がかかりました。当社グループで販売する商品には海外で生産される輸入品も含まれ、商品の生産から配送、入荷のプロセスは日本国内に留まるものではありません。
当社グループで販売する商品は、農林水産業の従事者やメーカーにより生産されたもので、商品の生産・出荷が停止した場合、当社グループで販売できる商品の数量及び種類に制限が生じることとなります。また、当社グループで入荷する商品は陸上輸送、海上輸送、航空輸送など様々な輸送手段を用いて配送されておりますが、ドライバー不足、航空便の減便の問題に加えて税関や検疫に時間を要することとなり、輸送時間やコストが上昇しております。これらのサプライチェーンで発生する問題は、当社グループの店舗における品揃えや営業費用に大きく関わり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす恐れがあります。
当該リスクへの対応策 当社グループでは、多くのお取引先様との連携を深め、商品の仕入れに困難が生じた場合、商品の生産地や仕入先の切替えや、販促計画を見直しなどにより営業を継続していく所存であります。また、様々なリスクを想定して複数の販売計画を設定しておくことで、状況の変化に迅速に対応できる体制を整えてまいります。

新型ウイルス感染症の拡大又は収束の見通しはいまだ不透明であることから、これらのリスクが顕在化する時期及び可能性の程度を推定することは困難であります。現在のところ、当社グループにおいては、通常の営業体制の継続が困難になる程度の危機的状況は発生しておりませんが、従業員の感染事例も発生しており、感染症が完全に収束するまでの期間、これらのリスクは一定程度存在するものと考えられます。
当社グループとしては、今後も事態の把握や状況の分析に努めるとともに、リスク管理体制の強化に取り組んでいく所存であります。